こんにちは、きよです。
今回はIPO【KIYOラーニング】の分析です。
IPOは値段が高くつきやすく、分析を怠りがちになるので今後は積極的に取り上げて一緒に勉強していこうと思います。
まずは同じ名前のきよを取り上げてみたいと思います(笑)
【事業内容】
個人向けオンライン資格講座の会社です。
法人向けの社員教育オンラインサービスも2017年より開始しています。
・個人向けオンライン資格講座「STUDYing」
・法人向け社員教育クラウドサービス「AirCourse」
※現在は個人向けの売上げが95%です。
【沿革】
2008年:社長の綾部氏が個人事業として「通勤講座」中小企業診断士講座、運営開始
2010年:「KIYOラーニング株式会社」として法人化
2012年: マルチデバイスでの学習に最適化した「新ラーニングシステム」リリース
(宅健、司法書士、税理士、行政書士、簿記、司法試験などなど)
2017年:社員教育クラウドサービス「エアコース」リリース
2020年:TOEIC講座スタート
2020年:AIがあなたの学習計画を作成する「AI学習プラン機能(ベータ版)」リリース
※まだ10数年の新しい会社ですね。
【社長の経歴】
日本オラクルで、教育事業に従事しているのがバックグラウンドとしてあるようです。
2008年の週末起業から2020年には上場させる手腕は見事ですね。
※上場後の綾部氏の保有株数は42%です。
【会社の売上状況】
2015年:売上8500万
~
2019年:売上8億3500万
※5年の間に売上10倍と急成長中です。なお、2020年の会社売上予想は14億と大幅増収を見込んでいます。
【会社の財務状況】
【資産】
流動資産:7.1億円
固定資産:1.3億円
=資産合計:8.4億円
【負債】
流動負債:7.5億円(前受金5.7億)
固定負債:0.6億円
=負債合計:8.1億円
※受講料は一括受取で、受講期間で案分して売上を立て、売上に立たないものは前受金(負債)として計上するとしています。
現代風のアセットライトなビジネスモデルで財務体質も悪くありません。
【会社の成長性】
【市場規模】
資格取得学校市場2019年:1810億(スクール型+通信型)
語学スクールの市場 :2100億(大人向け)
コロナの影響で今後はスクール通いがオンラインに移る事が予想されます。
市場規模はそれなりに大きいのでシェアをどれだけ取れるかにかかってきますね。
※海外向けも力を入れていくと会社資料にありましたがそちらは未知ですね。
【今後の売上成長予想】
KIYOは利益はまだあまり出ていませんが、有料会員や売上の伸びを見ると広告を打てばまだまだ伸びるというフェーズであることが伺えます。
下記の【現金ベース売上高】を見ても四半期で前期比80%増と大きな伸びを見せています。
四半期の業績を見ていくと下期偏重であることも分かります。これは主力資格サービスの試験日の関係で下期に売上が偏るようです。
四半期決算の数字の出方は今後KIYOを追う上で理解しておきたいところです。
【ロックアップ】
※ロックアップとは一定期間株の売却が出来ない契約の事です。
新規上場から経営陣は180日間、ベンチャーキャピタル(VC)は90日間売却禁止などはよくみるロックアップです。
ただしVCには1.5倍ルールが付与される事がほとんどです。1.5倍ルールは下記で説明します。
上記の株主構成とロックアップの状況を見ると、VC群には90日間のロックアップがあるものの公開価格の1.5倍を上回る株価では売却可能なルールが付与されています。
公開価格2300円なので、3450円以上はVCのロックアップ解除売りが降ってきます。
7/15の初値が5360円~7/22現在4195円。この間一度も3450円は割っていません。
また、7/15~7/22の期間に600万株程の出来高があり、上記株主にあるVC群の株数は合計50万株程なので、ほとんどのVCが売り抜けたのではないかと予想される。
初値が高く、しかもVCがこれだけいる為、上値が重い展開が続いたのも仕方ないと思われる。
【新規公開時の希薄化】
公募増資は30万株+売出し9万1千株(経営陣)
VCの売り同様、約40万株の利益確定売りが上値を抑えることになります。
こちらもIPO応募~初値利食い勢は既に売り抜けているでしょう。
【潜在株の状況】
役員向けストックオプションが10万2千株あります。
発行済株式総数2,145,000株の 約5%相当です。
指標だけみると割高ですが、ここまで書いてきた通り、KIYOラーニングは現状広告を打てば打つだけ伸びています。
資格市場規模の大きさ、現状伸ばしてるシェアの速度を考えると売上が倍々で伸びていく夢を描ける会社であると言えそうです。
社名のきよも親近感があるので頑張ってほしいです!
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